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脱線事故、死亡50人・負傷230人に

 25日午前9時20分ごろ、兵庫県尼崎市のJR福知山線塚口―尼崎駅間の第1新横枕踏切の手前で、宝塚発同志社前行き快速電車の車両7両のうち4両が脱線、1〜4両目が線路脇にはみ出し、1、2両目はマンションに激突、大破した。

 電車には乗客約580人が乗っており、兵庫県警によると、計50人の死亡が確認された。負傷者は230人に上っているとみられる。

 高見隆二郎運転士(23)は重体の模様。兵庫県警は突発重大事案対策本部を設置、事故原因を調べている。

 国土交通省は同日、近畿運輸局に対策本部を設置。国土交通省航空・鉄道事故調査委員会も現場に調査官を派遣した。

 尼崎市消防局から多数の救急車が出動、大阪市や神戸市もレスキュー隊や救助工作車を派遣した。負傷者は関西労災病院(尼崎市)などに運ばれた。

 快速電車は脱線後、線路脇の乗用車にも衝突。さらに線路東側のマンション「エフュージョン尼崎」(9階建て)1階に激突した。後続車両も前の車両を押しつぶすような形で次々に脱線した。前の車両は客車部分と車輪部分が分離し、客車部分は車体がL字形に折れ曲がった。

 現場は、右急カーブする地点。JR西日本によると現場の制限速度は時速70キロに設定され、それ以上は「危険域」とされているが、実際の通過速度は不明。脱線時に車と衝突した形跡はなく、単独事故と見られる。

 快速電車の最高速度は120キロで、乗客の証言などから、電車が制限速度を超過していた可能性も浮上している。同社によると、現場付近の線路に、白い粉のようなものがあり、置き石などがなかったか調べる。

 尼崎東署は、電車の松下正俊車掌(42)から事情を聞いている。電車は現場手前の伊丹駅で約8メートルオーバーランし、バックして停車、1分半遅れで運行していた。松下車掌は「いつもより速度が出ている感じがした。遅れを取り戻そうとしたのではないか」と話していたという。高見運転士は経験11か月という。同運転士は昨年6月にもオーバーランを起こしている。

(読売新聞) - 4月25日16時49分更新